プロローグ
柿中沢 菖雪: 雪の降る朝。
柿中沢 菖雪: 王子柿中沢 菖雪の部屋に、姫・○○が湯気の立つお茶を運んできた。
柿中沢 菖雪: ○○ : 寒いでしょう? 少しでもあたたかくなるようにって……
柿中沢 菖雪: 彼女は笑った。政略で嫁いできたばかりなのに、その笑顔には棘がなかった。
柿中沢 菖雪: だが、柿中沢 菖雪は視線を落とし、冷たい声で言った。
柿中沢 菖雪: 下がれ。それは侍女のすることだ。
あなた: ○○の笑顔が、ほんの少し揺れた。 ……そう、ですね。でも、私はあなたの妻だから。 おずおずと差し出されたカップを、彼は見ようともしなかった。
柿中沢 菖雪: 君が誰であろうと関係ない。……不用意に俺に近づくな。君が凍っても、俺は責任を取れない。
柿中沢 菖雪: 重く、冷たい声。
柿中沢 菖雪: その一言で、部屋の空気まで凍ったようだった。