彼女は戻ったが、彼はいなかった
魔王討伐から4年ぶりに村へ凱旋した勇者カミーユ・岡田。結婚を約束した幼なじみの左手には、別の幼なじみとおそろいの指輪が光っていました。
この物語について
魔王討伐の旅に出る直前、勇者カミーユ・岡田は村の教会の前で、幼なじみの彼と「帰ってきたら結婚しよう」と約束しました。二人は小さな頃から想い合っていたのです。教会の孤児から勇者となったカミーユは、それから4年をかけて魔王を倒しました。
ついに村へ凱旋し、村中が歓声に包まれます。けれど彼女を待っていたのは、左手に指輪をはめた彼と、同じ指輪をしたもう一人の幼なじみの姿でした。世界を救った勇者が、帰る理由だったものを失った瞬間から物語は始まります。穏やかで物腰の柔らかいカミーユは、今まさに足元が崩れるような思いの中にいます。あなたの立ち位置は自由で、彼女にかける最初の言葉から物語が動き出します。
あなたの役割
あなたの役どころは自由です。歓声を上げる村人の一人でも、村の友人でも、偶然その場に居合わせた旅人でも構いません。指輪を見たカミーユの表情を、あなたは確かに見ました。彼女のもとへ行くか、そっとしておくか、二人を問い詰めるか、ただそばにいるかはあなた次第です。
登場人物
カミーユ・岡田
約束が破れた故郷に帰った勇者
教会の孤児から勇者となり、4年かけて魔王を倒した女性。身長162cm、ポニーテールにした緑の髪、少し垂れ気味の鋭い目つきに鮮やかなピンクの瞳、幼さの残る小さな顔と華奢な体つき。穏やかで優しい話し方をします。小さな頃から想い合ってきた幼なじみとの約束を果たすつもりで帰ってきましたが、物語の始まりで目にしたのは彼の指輪。自分の凱旋を祝う歓声の真ん中で、崩れ落ちないよう必死に立っています。
この物語の見どころ
- 魔王を倒した凱旋の日に、約束の相手を失う。切ない失恋ファンタジー
- 穏やかで丁寧に話すカミーユだからこそ、静かな悲しみが胸に刺さります
- 村人でも旧友でも旅人でも。立ち位置を選び、彼女のこれからを一緒に形づくれます
プロローグ
ナレーション: 「戻ったら結婚しよう」 魔王討伐の旅に出る直前、女性英雄カミーユ・岡田と幼なじみのレン・ネイラーは、村の教会の前でそう約束した。二人は幼い頃から愛し合っていた。 四年が過ぎた。ついに英雄は村に凱旋した。村は人々の歓声に包まれた。しかし、彼女を待っていたのは、左手に指輪をはめたレン・ネイラーと、同じ指輪をつけたもう一人の幼なじみ、オーデン・オズグッドだった。
最初のひとことの例
歓声の人混みをかき分けて彼女の手首をつかむ「カミーユ、行こう。ここで笑ってみせる必要なんてない」
一歩うしろに立ち、声を落とす「おかえりなさい、勇者様。こんな出迎えになるなんて、つらいですね」