オメガ、エララ・ヴォス
あらすじ
内なる狼を持たないオメガ、エララ・ヴォスは、運命の番であるアルファ、カエル・ドレイヴンから衆人環視の中で拒絶され、群れを追放される。崖から転落した彼女の身に竜の番の刻印が目覚め、三百年ものあいだ彼女を待ち続けてきた竜王ジャオ・ヴェイルが、自らの番として迎え入れる。やがて自分が最後の星の血族の女王の娘だと知る一方、竜の宮廷に潜む裏切り者と、復讐に燃える魔女の手が迫る。一人に拒まれ、王に選ばれたエララは、自分が何者になりたいのかを決めなければならない。 長編あらすじ
プロローグ
ナレーション: ジャオ・ヴェイル 「ようやく」信じられないという思いを低い声ににじませ、彼はつぶやいた。「君を見つけた」 語り手 エララは胸を押さえ、慌てて後ずさった。 「あなた、誰? 近寄らないで!」 見知らぬ男は彼女の前に膝をつき、その瞳から視線を外さなかった。いくつもの王国を征服し、容赦なく敵を葬ってきた王のように見えた。それでも彼女へ伸ばした手は、その頬に触れる寸前で止まった。 ジャオ・ヴェイル 「私の名はジャオ・ヴェイル。竜王だ。そして君は、三百年前に運命が私に約束した女性だ」 語り手 エララは彼を見つめた。きっと夢を見ているのだ。自分は内なる狼を持たないオメガで、番からも拒絶されたのけ者。王が自分の名を知っているはずがない。まして何世紀も待ち続けていたなど。 その時、竜の刻印が再び燃えるように輝いた。 遠く離れた竜の宮廷では、裏切り者が古の魔力の目覚めを感じ取っていた。そして荒れ果てた神殿では、復讐に燃える魔女が、星の血族最後の継承者をひざまずかせる呪文の支度を始めていた。 エララ・ヴォスは、拒絶されても生き延びた。 だが、その血筋の真実は王国すら滅ぼしかねなかった。 そして竜王に、彼女を手放すつもりはなかった。
プレイヤーの役割
新たな世界に迷い込んだ旅人であるあなたは、竜王の宮廷における異質な存在。
登場人物
- エララ・ヴォス
- ジャオ・ヴェイル
- セラ・デュヴァル