このガイドの内容
TeasaはインタラクティブAIストーリーとロールプレイのプラットフォームです。設計上の選択に触れる用語では、一般的な定義とTeasa固有の例を区別して説明します。
会話の基本
ペルソナ (Persona)
会話の中であなたが演じるキャラクター — あなたの名前、説明、そしてAIがあなたをどう呼び、どう扱うべきか。ペルソナはアカウントとは別物です。あるストーリーでは皮肉屋の探偵を、別のストーリーではただの自分自身を演じるかもしれません。よく設計されたプラットフォームは、詳細が互いに漏れないよう、ペルソナごとに範囲を区切ります。「ペルソナとは AI」と検索する人が求めている答えは、たいていこれです:AIのキャラクターではなく、あなたのキャラクター。
OOC(アウト・オブ・キャラクター) (OOC / out of character)
フィクションの外に出た発言で、通常は角括弧や丸括弧で示します:(OOC:翌朝まで飛ばそう)。キャラクターが物語の中で口にすることなく、AIに指示 — ペース、トーン、修正 — を伝える標準的な方法です。対義語はIC(イン・キャラクター)。人間相手でもAI相手でも、良いロールプレイの作法はこの二つをはっきり分けておくことです。
ターン (Turn)
一往復のやり取り:あなたのメッセージとAIの返信。ターンはロールプレイのペースの鼓動です — 短いターンは軽口の応酬に、長いターンは共同の散文に感じられます — そしてプラットフォームの多くの制限(記憶の取得、コンテキストの組み立て)はターン単位で計算されます。
再生成(スワイプ) (Regeneration / swipe)
同じ返信をもう一度試すようAIに頼むこと。いま受け取った応答の別バージョンが生成されます。「スワイプ」は、横にスワイプして変種をめくるモバイルアプリ由来の言葉です。よく作られたシステムでは、再生成しても以前の変種は破棄されずに残るので、比較して選べます — 物語へのあなたの主体性を静かに守ってくれる、小さな機能です。
物語の仕組み
分岐 (Branching)
会話を任意のメッセージで並行タイムラインに分けること。「あのとき別のことを言っていたら」を、元の物語を消さずに探検できます。分岐はチャットログを木構造に変えます。要求すべき設計原則:分岐を作ることが、元いた分岐を破壊してはならない。
カノン(正史) (Canon)
確定した真実として扱われる物語上の事実の集合 — 下書き、再生成された変種、放棄された分岐とは区別される、「確かに起こったこと」。メッセージをカノンにピン留めして、物語の公式記録に明示的に昇格させられるプラットフォームもあります。明確なカノンこそが、長いロールプレイを矛盾への漂流ではなく一貫性に保つものです。
情報ボックス (Info box)
一部のロールプレイアプリが返信と並べて表示する構造化されたステータスブロック — 時刻、場所、服装、関係の数値、体力など、クリエイターが定義した項目です。ゲームから借りた「物語のHUD」で、実装はプラットフォームごとに異なります。散文だけではぼやける詳細を見える形にするのが実用上の利点です。
段階式イントロ (Staged intro)
一枚の長文を投げつけるのではなく、段階を踏んで展開するオープニング — 舞台の説明、キャラクターの登場、最初の選択、という順に。クリエイターは段階式イントロで、ユーザーの最初のメッセージの前にトーンと賭け金を確立します。これがしばしば、引き込む物語と「こんにちは」で止まる物語の分かれ目になります。
世界ルール (World rules)
クリエイターがストーリーの世界に書く常設の制約:魔法体系、時代の技術、許されるトーン、決して起こらないこと。世界ルールは個々のシーンの上位にあり、モデルが設定を無造作に壊すのを防ぎます。実務上は、キャラクター定義か、接続されたロアブックの中に置かれます。
キャラクターと創作
キャラクターカード (Character card)
AIキャラクターの持ち運び可能な定義:名前、説明、性格、オープニングシーン、会話例、そしてふるまいの指示。モデルが実際に読むのはカードです — キャラクターとは、カードと、それを解釈するモデルの組み合わせそのものです。上手に書くこと自体がひとつの技術で、キャラクターカードガイドで詳しく扱っています。
ロアブック (Lorebook)
場所、勢力、歴史、世界のルールを項目ごとにまとめた設定集です。キーワードで候補になる項目と、常時読み込む項目があります。候補になっても文脈の上限や優先順位によっては入らず、読まれた情報が必ず正しく使われるとも限りません。ロアブックの作り方で例を確認できます。
トリガー(キーワードエントリー) (Trigger / keyword entry)
ロアブックの項目を選ぶための単語や句です。「空洞の宮廷」と書けば、その項目を読み込む候補にできます。照合範囲、一致方法、有効・無効の設定、残りの文脈量が結果に関わるため、一致だけで採用が保証されるわけではありません。
キャスト (Cast)
マルチキャラクターのストーリーに登場するキャラクターの集合と、誰をAIが演じ、誰をあなたが演じるかの割り当て。マルチキャラクターのシーンは、ロールプレイAIが最もつまずきやすい場所です — 話者が混ざったり、ナレーションがあなたのキャラクターを乗っ取ったり — なので、まじめなプラットフォームは生成された返信ごとにキャストと話者の境界を検証します。
主体性 (Agency)
プレイヤーの主導権とは、自分のキャラクターの台詞・決断・気持ちを自分で決められることです。Teasaの作者設定や生成時の確認はその主導権を守るためのものですが、AIが勝手に行動を補ったり、導入と矛盾したりすることはあります。記録した例にも良かった点と整合性の問題を併記しています。機能説明だけでなく、実際の返答を確かめてください。
会話例 (Example dialogue)
キャラクターカードに含める、そのキャラクターの話し方を示すサンプルのやり取り — 抑揚、語彙、ユーモア、愛情や衝突への向き合い方。モデルは、記述されたスタイルよりも実演されたスタイルをはるかに確実に模倣するので、良い会話例が三つあれば、「機知に富んでミステリアス」のような形容詞の段落より、たいてい良い結果になります。
内部の仕組み
LLM(大規模言語モデル) (LLM / large language model)
すべてのコンパニオン/ロールプレイアプリの下にあるAIエンジン:膨大なテキストで「次に来るもの」を予測するよう訓練されたモデルで、それが結果として流暢な会話、語り、キャラクター表現を生み出します。LLM自体には感情も記憶も持続性もありません — コンパニオンの継続的なものすべて(アイデンティティ、歴史、世界の状態)は、プラットフォームがモデルの周りに層として築いています。
トークン (Token)
モデルが文章を読み書きするときの単位です。単語、単語の一部、句読点、文字の一部になることがあり、分け方はモデルと言語によって異なります。英語の単語数から計算した目安は、日本語・韓国語・中国語の予算にはそのまま使えません。
コンテキストウィンドウ (Context window)
一回の返答で扱える情報量の上限です。指示、人物設定、過去の会話、検索したロアなどが同じ枠を使い、出力用の余裕も必要になることがあります。枠内にある事実でも、モデルが使い間違える可能性は残ります。
システムプロンプト (System prompt)
プラットフォームが目に見える会話の前に置く常設の指示。あなたには見えませんが、モデルは毎ターン読みます — キャラクターカード、世界ルール、フォーマットの要件、安全ポリシーは、典型的にはすべてここに置かれます。キャラクターが「キャラを保っている」とき、その仕事の多くをしているのはシステムプロンプトです。
記憶 (Memory)
直近のコンテキストウィンドウを越えて事実を運ぶ層です。保存された好み、要約、物語のカノン、選ばれた過去の出来事などが含まれます。自動保存、ピン留め、編集可能な記憶、ロアブックと確定済みの会話ログなど、実装は大きく異なります。何が保存され、確認できるか、削除がどう働くかを必ず確認しましょう。
RAGライト検索 (RAG-lite retrieval)
検索拡張生成(retrieval-augmented generation)のくだけた形:すべてをプロンプトに詰め込む代わりに、システムは知識をモデルの外に保存し、現在のターンに関連するものだけを取得します — キーワードで、意味的な類似度で、あるいは両方で。ロアブックのトリガーはその単純な形のひとつで、記憶の想起もまた別の形です。ロールプレイで使われる「ライト」版は、網羅的な検索と引き換えに、速度と予測可能性を取ります。
安全とコントロール
コンテンツレベル (Content level)
キャラクターやストーリーに付けられる、テーマがどこまで踏み込むかを宣言するレーティング — たとえば全年齢、ティーン。teasaでは分類の上限は**ティーン(teen)**です:感情的に豊かでロマンティック、ドラマティックなストーリーをティーン向けの安全基準の中でサポートし、露骨(explicit)な層はいかなる形でもありません。コンテンツレベルに意味があるのは、飾りとして扱われるのではなく、一貫して強制されるときだけです。
同意でゲートされた記憶 (Consent-gated memory)
ユーザーについての永続的な事実を追加する前に確認を求める記憶設計です。システムが記憶を提案し(「妹さんが遊びに来ること、覚えておきましょうか?」)、承認・編集・辞退を選べる形が一例です。すべてのアプリが備える機能ではないため、使う製品の実際の設定を確認してください。
モデレーション (Moderation)
公開されたキャラクター、ストーリー、コミュニティコンテンツを、他のユーザーに届く前と後にプラットフォームポリシーに照らして審査するシステムと人間。クリエイター主導のロールプレイプラットフォームでは、モデレーションこそが「誰でも公開できる」と「何でもあり」のあいだに立つものです — 新規アップロードを審査のために保留することや、何かが削除されたときにクリエイターに不服申し立ての道を用意することも含めて。
年齢区分 (Age band)
入る前に各作品のコンテンツ表示と注意書きを確認してください。検索向けの公開ページに載る作品と、ログイン後に利用できる全作品は同じではありません。利用条件やプラットフォームのルールは最新の利用規約で確認できます。
一つの場面で五つの用語を使ってみる
練習用の場面です。あなたは渡し場に来た配達人。船長イオナは出航したがっていて、あなたは彼女宛ての手紙を持っています。
| 用語 | この場面での意味 | 確認すること |
|---|---|---|
| ペルソナ | あなたは配達人 | AIがあなたを船長と取り違えないか |
| キャラクターカード | イオナの目的と言葉づかい | 名前を隠しても彼女らしい台詞か |
| ロアブック | 三度目の鐘で渡し場が閉まる | 必要なときだけ設定が使われるか |
| 主導権 | 手紙を渡すかはあなたが決める | AIが勝手に決めないか |
| 再生成 | 同じ入力への別の返答 | 相手の返答を直すのか、自分の選択を変えるのか |
現在のTeasa Web版で最初の選択を比べるには「最初から」を使い、保存した会話には「あなたのチャット」から戻ります。「分岐」は一般的な物語の用語で、過去の各メッセージに分岐ボタンがあるという意味ではありません。また、キーワードの一致はロアの採用を保証しません。常時読み込む項目もあり、文脈の上限や優先順位が関わります。トークンと文字の比率は言語で異なるため、英語の単語数の目安を日本語・韓国語・中国語にそのまま当てはめないでください。
FAQ
AIロールプレイでOOCとはどういう意味ですか?
アウト・オブ・キャラクター(out of character)のことです。あなたのキャラクターが話すのではなく、物語の相棒としてのAIに宛てたメッセージ(またはその一部)で、慣習的に角括弧や丸括弧で囲みます。物語の内側のフィクションを壊さずに指示を出す標準チャンネルです — 「ペースを落として」「次のシーンへ飛ばして」「私のキャラクターの名前が違う」など。
ペルソナとキャラクターカードの違いは何ですか?
プレイの方向です。キャラクターカードはAIが演じるキャラクターを定義し、ペルソナはあなたが演じるキャラクターを定義して、AIに話し相手が誰かを伝えます。豊かなロールプレイにはたいてい両方が関わります:カードがシーンのAI側に命を吹き込み、ペルソナがあなたの側を固定します。
AIキャラクターが会話の途中で物事を忘れるのはなぜですか?
文脈の上限だけが原因ではありません。要約から重要な事実が抜ける、検索で見つからない、指示が競合する、存在する情報をモデルが使い損ねる、といった原因もあります。設定や記憶を見直し、事実を訂正した後で時間を置いて確認すると、問題を切り分けやすくなります。
AIコンパニオンを使うのに、これらの用語を知っている必要はありますか?
いいえ — 良いプラットフォームは、普通の会話だけでちゃんと動きます。ただし長い物語では、コンテキストウィンドウを知れば詳細が抜ける理由がわかり、OOCを知ればハンドルが生まれ、ロアブックを知れば再利用できる世界設定を整理できます。初めてなら、AIロールプレイガイドからどうぞ。



